人事労務ニュース
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文書作成日:2018/03/13

今後増加が予想される副業・兼業と通勤災害の考え方

 労働者災害補償保険(以下、「労災保険」という)は、業務上の事由による負傷、疾病等に対する給付と、通勤による負傷、疾病等に対する給付があります。昨今は、働き方改革の一つとして、副業・兼業を認める流れも出てきており、1日に複数の会社で働く人の増加が予想されることから、ここでは労災保険における通勤の範囲について確認しておきましょう。

1.通勤災害の範囲
 労災保険における通勤とは、就業に関し移動することを指し、以下の3つにまとめられています。

(1)住居と就業の場所との間の往復
(2)就業の場所から他の就業の場所への移動
(3)住居と就業の場所との間の往復に先行し、または後続する住居間の移動(単身赴任等の場合)

 通勤災害における給付は、その通勤が合理的な経路および方法で行われていることが条件になっており、原則として、通勤途中で経路を逸脱し、または移動を中断した場合には、逸脱または中断の間およびその後の移動は通勤とは扱われません。

2.副業・兼業をする人に対する取扱い
 副業・兼業では、1つ目の会社(就業の場所)で勤務した後、直接、2つ目の会社(就業の場所)に移動して勤務することが発生しますが、1の(2)にあるとおり、この就業の場所から他の就業の場所への移動についても、通勤として扱われることになっています。この通勤途中で災害に遭ったときには、2つ目の会社への通勤する途中であったと判断され、2つ目の会社の労災保険により給付を受けることになります。
 このとき、負傷、疾病等により働くことができず休業給付等の給与の額に応じて給付を受けるものの額については、負傷、疾病等により両方の会社で働くことができない場合であったとしても、給付を受けることのできる会社で支給されていた給与の額のみで算定されることになっていることに注意が必要です。

 自宅から会社までの経路を通勤経路として把握している会社は多いかと思いますが、副業・兼業を認める会社では、副業先からの通勤経路や副業先への通勤経路も把握し、適正な手続きができるように備えておきたいものです。

■参考リンク
東京労働局「通勤災害について」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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